ボロボロのマンションでも売却できる理由を教えます

ボロボロのマンションだから売却できないということはありません。むしろボロボロなマンションはリフォームせずに売却ができます。ボロボロだからこそリフォームしなければ売れないと思いがちですが、ボロボロなマンションは人気がありリフォームをしない状態で購入を検討している方が殺到しています。

なぜ築年数がかなり経過し資産価値がないようなボロボロなマンションが売却できるか理由を紹介します。

『マンションを売却しても住み続ける』

マンションをリフォームではなくリノベーションしたい購入者が増えている

ボロボロなままだと売れない理由は、購入者がマンションの購入費以外にリフォーム代金がかかることを嫌うからです。しかし、最近だと内装は自分のライフスタイルに合わせたいと考えるマンション購入者が増えたことで、リフォームされたマンションよりもボロボロの状態のマンションの方が注目を集めています。

自分の好みに合わせた間取りやキッチンなど自由度が高い家に住むことはたいへん魅力的だからです。マンション市場では、すぐに住めるように内装がきれいな物件が大半を占めています。所有者はなるべく高く売りたいので事前にリフォームをかけてから売りに出します。

もちろん売りに出す際には購入費にリフォーム料金も含まれるので、リノベーションを考えている購入者にとっては購入費が割高に感じるのです。

リフォームしてから売却したほうが損をする場合もあります

築数年の物件ならリフォームをして売りに出したほうが良いでしょう。購入者はリフォームされた部屋を内覧することでイメージしやすく早く引っ越しができるため売買成立までスムーズに行えるからです。一方、築数十年のボロボロの物件の場合は、リフォームをしても美観さをアピールすることは難しいです。

リフォームをしても売買交渉時に大幅な値下げをされてしまえば意味がありません。例えば、2,000万円で売りたいマンションにリフォーム代が80万円かかった場合は2,080万円で売りに出します。しかし、販売価格が高い家の売買だと購入希望者から端数の80万円を値引きしてくれと交渉されるケースが多いです。

80万円値下げして2,000万円で売れたとするとリフォーム代での支出を差し引き実売価格は1,920万円という事になります。それなら、リフォームをせずに2,000万円で売りたいマンションを2,080万円の販売額で設定してから売りに出し、「リフォームでかかる80万円を値引きします」という交渉をしたほうが購入希望者は値引きをしてもらえたと喜んでもらえます。

2,000万円で成約した場合はリフォーム代がかからず実売価格は2,000万円ですので、リフォームをしない方が高く売れたという事になります。

マンション売却は「仲介」と「買取」があります

マンションの売却方法で多いのが「仲介」です。仲介は不動産業者に買いたい人を探してもらう依頼をすることです。仲介を依頼された不動産業者は物件情報を公開したり、他業者に紹介したりすることでマンションの購入を考えている人を見つけます。

見つかるまで数か月かかりますが、相場価格に近い、もしくはそれ以上の価格で売却できます。ただ、絶対に売れるといった確定はなく、内覧のスケジュール調整や購入者のバッティングなど交渉がスムーズにいかなければ売買が成約できないので気長に待たなければなりません。

一方で、最近は「買取」という売却方法が増えています。買取は業者に直接売却をすることです。業者はその物件を再販するために、リフォーム料金や万が一買い手が見つからない場合のリスクを算出します。ですので、買取は仲介より売却する金額が下がります。

仲介に比べ半額近くなる場合もあるので、売却利益を見込むなら買取はおすすめできません。しかし、買取は業者との直接交渉なので価格面などですり合わせができればすぐにでも売買契約は締結されます。代金の引き渡しも早く受け取ることが可能です。

「仲介」よりも「買取」のほうが売却しやすいです

ボロボロのマンションを早く売却するなら「買取」のほうが良いです。買取する業者はリフォームもしくはリノベーションをして買い取った金額よりも高く売るため、所有者は売却の際にリフォームを考えなくても良いです。

ボロボロのマンションだとリフォーム代はかなりかかることが予想できるので、その出費を抑えるのなら仲介より買取のほうが楽です。リフォームをするために不具合箇所などの確認や見積もりが必要ですが、現状のまま売りに出せれば、そのような手間を省くことも出来ます。

なお、登記などの手続きなども業者が行います。中には、ボロボロな物件を専門としている買取業者も存在しています。

リノベーション前のマンションを購入したい人は多いです

「仲介」でもボロボロのマンションを売却するチャンスはあります。家を購入したい男性にとって新築に住みたいと考えている人は70パーセント、自分でリノベーションした家に住みたい人は18パーセント、リフォームされた家に住みたい人は3パーセントというデータがあります。

実に5人に1人は自分でリノベーションをしたいと考えています。ボロボロなマンションをリノベーションしたい理由として1位は「住み場所として自分の理想や好みを反映させたい」です。その次に多いのは「コスト削減」です。

なるべく安く購入して浮いたお金をリノベーションの工費に回したいと考えています。自分好みでないリフォームをされて割高になるマンションよりも、自分でリノベーションしたほうがリノベーション費が割高になっても納得できるからです。

「仲介」のほうが「買取」より高く売れます

ボロボロなマンションはなかなか買い手がつかないというデメリットがなくなれば、「仲介」で売却することができます。仲介なら買取より相場に近い金額で売却ができますし、購入者がリノベーションをすることが分かっているならリフォームなどの無駄な出費も必要なくなります。

買取のほうが仲介よりも高く売れるというケースはほぼないので少しでも高く売りたいのなら「仲介」のほうが良いでしょう。

条件によってはリフォーム物件よりボロボロな物件が良いと考える人が増えています

以前ですとボロボロのマンションを欲しがる購入者を見つけることは大変時間がかかりました。それはマンションを資産価値として考えているので、ボロボロだと購入後売却するときに不安を感じるからです。最近のボロボロなマンションを探す人が増えている原因はマンションの資産価値が高騰する気配がないからです。

築20年を超える中古マンションだと資産価値がすでに下がりきっている場合が多いので資産性を考えずに安く購入する事ができます。築5~10年のマンションであればリフォームをする工事代はかからず、売却しやすい物件のように思えますが、購入を検討している側からは、これから資産価値がまだ下がっていく可能性がある物件なのです。関連資料>>マンション 売却 - マンション売却の心得


ボロボロなマンションは放置せず売却をしましょう

ボロボロなマンションは売れないとあきらめて放置しているとそれだけでも固定資産税や管理費などお金がかかります。もし必要がなければボロボロなマンション物件を専門としている不動産業者に相談してみましょう。納得できる売却につながる可能性は大きいです。